自分に合った懐中時計とは




  

懐中時計の使用に大きく関わってくるのが蓋のあるなしです。
その理由としては、懐中時計は基本的にポケットに入れますが、 どんなに清潔にしていてもポケットの中にホコリが入り込んでいます。 細かいホコリは時計内部に侵入することがあります。 特に蓋ありの時計の場合、蓋と時計本体をつないでいる 蝶番(ちょうつがい)や蓋を留める部分から入りやすいです。

そして懐中時計をポケットに入れる際、なるべく鍵や携帯電話などと一緒に入れないようにお心がけください。 一緒に入れてしまうことにより、携帯電話の影響で磁気帯びしてしまったり、 大切な時計が傷だらけになってしまう恐れがあるからです。

入れるポケットの場所は 一番はベストのポケット、 スーツの裏地の胸ポケット、 スーツの胸ポケット、サイドポケット、など、 ポケット部分が動きにくい部分からを、お選び頂くのが宜しいです。

また、ポケットへ収納するときのコツとして、チェーン部分は外へ出しておくのと、見た目の格好良さだけでなく、チェーンと時計本体がこすれて キズが付いてしまう事を避けるメリットもあります。

チェーン、紐を結んでいないとポケットや手のひらから落としてしまう可能性は高くなります。 何も着けないよりはチェーンや紐を結んでおく方が、やはり安全です。

ポケットから時計を取り出す際、チェーンを引っ張って取り出してしまうと、 リューズの外周にある輪っか「かん」という部品が壊れてしまう原因になります。 懐中時計をポケットから出すときは、チェーンを引っ張るのではなく 本体をしっかり持って出す事がお勧めです。

蓋ありの懐中時計の開け閉めについての注意

蓋ありの懐中時計は蓋を開閉するとき、リューズにあるボタンを押し蓋を開くのですが、 実は蓋を閉じる時も開く時と同様にリューズのボタンを押す必要があります。

蓋を留める部分はパチンッと音を立てて閉じると、その部分が摩耗したり、 変形などして噛み合わなくなり、 蓋を閉じることができなくなってしまいます。

使い方次第で起こりえる故障なので、 懐中時計と長くお付き合いしていただくためにも、 正しい使い方を御心がけてくださいませ。




実用品として使用される場合は、機械式またはクォーツ式のどちらを選んでも問題はありません。持ち歩かれるのであれば、中身よりもケースに蓋がついているかいないかが注意するポイントになります。

懐中時計を飾りたい場合は、目で見て楽しめる機械式時計のスケルトンタイプがでおすすめです。持ち歩かれることもあるかと思いますが、機械式時計の魅力をより堪能するために、インテリアとして置かれるのもおすすめです。趣のある書斎などに飾られると、より空間をおしゃれにしてくれるでしょう。

贈り物に使う場合は上記のことを踏まえつつ、お相手のことを考えてお選びください。例えば高齢の方の場合、指先でゼンマイを巻く必要がある手巻き式は敬遠される事が多く、アラビア数字文字盤で時刻を確認しやすいクォーツ懐中時計をお選びいただく傾向があります。


ただずっとゼンマイを巻き忘れてしまわれる方や精度を気にされる方には、機械式懐中時計は不向きです。ゼンマイを巻かず、長い間放置しておくと機械の油分が固まるなど故障の原因にもなりますし、精度はクォーツ式より若干劣ってしまいます。そういった方々には手間のかからないクォーツ式をおすすめいたします。手巻き懐中時計はどちらかといえば玄人向きかもしれません。





シルバーを92.5%使用している時計は「銀無垢」と呼ばれており、ケースに「SILVER925」など銀無垢であることが刻印されています。銀無垢はメッキやステンレスに比べ、独特の白い輝きが特徴的で高級な素材として、記念品などの贈り物によく選ばれております。 シルバーはステンレスと比べると柔らかくできており、傷やへこみなど発生しやすくなっています。 また10円玉硬貨のように空気に触れることにより酸化していきます。メンテナンスとしては、銀磨きクロスなどで定期的に磨き上げることで、特有の白い輝きを維持することができます。 それとは逆に時とともに鈍色に変化し、アンティークな風合いを楽しめるのも銀無垢の魅力です。あまり磨かず、変化していく様子を見守るのも長く付き合う上で楽しみになってくるでしょう。

銀は高級な素材ですが、もう少しリーズナブルなものをお探しの方は、見た目には銀無垢に見える、シルバーでコーティングした「銀仕上げ」も存在します。 コーティングといいましても、磨いたくらいで下地が出るということはよっぽどのこと(強くぶつけたり、ヤスリ等で削る等)がない限りございません。長く使うために、こだわりの素材をお選びください。